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ロックの部屋

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THE CHARLATANS

シャーラタンズ『some friendly』



シャーラタンズの新作『Up At The Lake』、HMVで試聴してみたけど凄く良かったです。その時は買わなかったけど、次回の購入候補の上位です。でシャーラタンズですが、聴くたびに思いますがアルバムごとに音が変化しています。1997年の『TELLIN’STORIES』あたりは、ブリット・ポップそのもののガッツあるロックだったけど『Up At The Lake』はもっと繊細で拡がり感のある音をしていました。

デヴュー作の『some friendly』に至っては、60年代のサイケ風の空間にハモンドオルガンがとてもグルーヴィ。オルガンの音が印象的なバンドというと【キャラヴァン】や【ドアーズ】なんか代表だけどシャーラタンズも負けてはいません。ヴォーカルも甘くて爽やかで若々しいです。

シャーラタンズは80年代末のマンチェスター・ブームの中から出てきたバンドですが、【ストーン・ローゼス】や【インスパイラル・カーベッツ】を真似た没個性的なサウンドと言われてたらしいのですが、私はそうは思いません。ストーン・ローゼスには、これほどの美しいオルガンは聴けなかったですから……

キーボード奏者のロブ・コリンズのハモンド・オルガンは特上、どの曲も完成度が高く浮遊感たっぷりです。しかし、この人は『TELLIN’STORIES』完成前後に交通事故で死亡。他のメンバーも初期には鬱病やアルコール依存症で入院とか不安定な時期があったようです。今となってはロブのオルガンが聴けないのは残念ですが、オルガンの魅力の一杯詰まった『some friendly』は家宝物です。

オルガンとのアンサンブル、ファンキーなベースラインとタイトでキレの良いリズム、これがマンチェスター・サウンドなんでしょうな。カッコイイです。

中期にはブリット・ポップにも乗って成功、ブームが去っても安定した人気があるシャーラタンズ。したたかです。

TOPを走るバンドには、プレッシャーみたいなものもあって、潰れてしまうバンドも多い中でシャーラタンズのような4・5番手を走るバンドが一番やりたいロックが出来るのかも。


                         (2004年7月7日記)


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